【おすすめ書籍レビュー】『エリオット波動研究』と『デイトレード』でトレード力は変わる|勝てる分析軸を手に入れるための決定版ガイド本

なぜこの2冊の本が「中級トレーダーの壁」を突破するのか?

FXを続けていると、多くの人が必ずぶつかる壁があります。
それは、 「インジケーターの組み合わせを増やしても勝てるようにならない」 という現実です。

私自身も以前は、移動平均線やMACDやRSIを“とりあえず全部表示する”ようなトレードをしていましたが、結果は安定しませんでした。 もしあなたが同じように

  • 値動きの本質がわからない
  • チャートの形が読めない
  • エントリーが遅れる/早すぎる
  • 損切りをどこに置けばいいかわからない

こうした悩みを抱えているなら、この記事で紹介する『エリオット波動研究』『デイトレード』の2冊は、まさに「突破口」になります。

この2冊はまったく方向性が違う本ですが、組み合わせることで

  • 相場の構造(値動きの本質)
  • 勝ち続けるトレーダーの思考・習慣

という“技術とメンタルの両輪”を同時に鍛えることができます。 この記事ではそれぞれの内容を深く解説し、最後に「どう読むと最速で実力が伸びるか」を提示していきます。

『エリオット波動研究』の概要と特徴

『あなたのトレード判断能力を大幅に鍛えるエリオット波動研究』(パンローリング)は、2017年に初版が発行され、2024年に改訂版が刊行されたエリオット波動専門書です。 著者は一般社団法人日本エリオット波動研究所(代表理事:有川和幸氏)。東京大学教育学部出身で、2017年から波動分析の研究を進めてきた人物です。

海外本のように難しい抽象表現が多いエリオット波動理論を、日本語で体系的に解説した希少な書籍で、「エリオット波動の教科書」として位置づけられています。

本書は基礎から実践まで網羅しており、「エリオット波動をトレードにどう活かすか」をテーマに、正しい基礎知識に基づいて波動のカウント→進路想定→売買・損切りポイントの設定手順を詳細に解説しています。中級以上のFXトレーダーはもちろん、これまで外国人著書で挫折していた初心者にも読みやすい構成になっています

まず基礎編では「5波動の推進派と3波動の修正派」というエリオット波動理論の基本形を図解付きで学べます。実際の例として、日経平均やドル円チャートに対して波動カウントを当てはめる手順も掲載され、波の終点予測やガイドラインを使ったカウントの確定方法まで詳しく示されています。
序盤~中盤では初心者がつまずきやすい用語や波形を繰り返し補足説明する工夫もあり、途中で挫折せずに理解を深められる構成です。

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エリオット波動の基礎・本書で学べる内容

本書ではまず、エリオット波動の根幹となる「5つの推進波+3つの修正波」を徹底解説します。

推進波(インパルス)の理解

  • 第1波:始動の波
  • 第2波:押し目の調整
  • 第3波:最も伸びやすい“主役”の波
  • 第4波:横ばいになりやすい調整
  • 第5波:トレンドの最終局面

特に本書では、「第3波はどのように伸びるか」「どこからエントリーすべきか」という、トレーダーが最も知りたい部分を詳しく解説しています。
フィボナッチやガイドラインの組み合わせで、波動の終点を予測する手法も丁寧に紹介されています。

修正波(コレクション)の理解

A波・B波・C波をどのように認識し、実際のチャートで誤カウントを防ぐか、複雑な調整波をどう読み解くかも詳述されています。

特殊な波形も網羅

  • リーディングダイアゴナル
  • エンディングダイアゴナル
  • トライアングル(収束・拡大型)
  • 複合修正

多くのトレーダーがつまずく「どれが正しい波形なのか?」という疑問を、実際のチャート例と共に明確に説明してくれています。エリオット波動の理解を深める上で非常に役立つ内容です。

実践チャート分析とトレードでの使い方

本書の最大の強みは、「理論で終わらず、実際にどうトレードするか」を細かく提示している点です。

各シナリオごとに、エントリーポイント、利確目標、損切り水準を提示して、例えば「第3波が長く伸びるシナリオではここでエントリーし、第5波到達前に利益確定する」など、パターン別に具体的な取引例を考察します。

加えてリスクリワード(利益と損失の比率)についても詳しく解説し、波動のどのポイントで仕掛ければ効率的かを検討しています。
これによりトレードにおける損小利大の考え方が学べ、波動分析を用いなくても役立つ普遍的な戦略知識が得られます。

大きな波の完成を待つ戦略

長期の波が完成すると、次の波は強く伸びる傾向があります。 この性質から、第3波やC波の勢いを狙うトレード戦略が紹介されています。

ダイアゴナルで転換点を見極める

エンディングダイアゴナルは相場の終端で出ることが多く、反転のサインとなります。 これを“転換を狙うヒント”として使う方法も載っています。

トレード計画の立て方

  • メインシナリオのカウント
  • サブシナリオの用意
  • エントリー位置の明確化
  • 損切り水準の設定
  • 利確のターゲット算出

特に“損切りの置き方”は極めて具体的で、 「どのカウントが崩れたら損切りするか」 を事前に決めることの重要性が強調されています。

波動分析を使わない手法にも応用できる内容で、 トレードの基礎となる考え方が多く盛り込まれています。

『デイトレード』との比較:技術×メンタルの相乗効果

オリバー・ベレス/グレッグ・カプラの『デイトレード』は、技術書というより「勝つための思考法」にフォーカスした本です。 世界中のプロトレーダーが愛読する理由は、精神面と規律について極めて本質的な内容だからです。

特徴は、多くの投資家が見落としがちな「真の勝者のセオリー」を繰り返し説いており、感情管理、規律の徹底、リスク管理(損切りの重要性)など、精神論的なアプローチが強調されています。市場で常に賢い側に立つマインドセットを鍛える内容です。

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『デイトレード』で学べること

  • 勝つためのメンタルセット
  • ルール遵守の重要性
  • なぜ人は損切りできないのか
  • 市場を見る際の姿勢
  • 大衆心理との距離の取り方

特に有名なのは、 「株を取引しているのではない、人(群衆心理)を取引しているのだ」 というフレーズです。

技術の『エリオット』× メンタルの『デイトレ』

この2冊は方向性が違いますが、補完関係にあります。両方を学ぶことで、トレードの土台が劇的に安定していきます。

  • エリオット波動研究:いつ買うか・売るか(技術)
  • デイトレード:なぜ勝てないのか(メンタル)

デイトレ本で「市場で勝ち抜く心構え」を学び、エリオット本で「相場環境の読み方と売買タイミング」を学ぶことで、メンタルと分析手法の両輪を強化できます。たとえば、ベレス本で「損切りする勇気」を学んだ上で、本書で波動から算出した損切り位置を適用すれば、より合理的なトレードが可能になるでしょう。

誰に向いているか?この2冊が特に役立つ人

  • インジケーター頼りのトレードから卒業したい
  • チャートの構造が理解できない
  • エントリー/損切りが曖昧になりがち
  • 優位性のあるポイントが分からない
  • 技術とメンタル両方を強化したい

読む順番にもおすすめがあります。

  1. デイトレード(思考と心構えを整える)
  2. エリオット波動研究(チャートの読み方と売買手順を学ぶ)

メンタルが整っていないと、エリオット波動の技術が“宝の持ち腐れ”になります。 まずはベレス本で「勝てる土台」を作り、そのあとにエリオット本で技術を磨くのが最短ルートです。

2冊を併読して“勝てるトレーダーの思考”を構築しよう

『エリオット波動研究』は、値動きの本質を理解するための“技術の書”。 『デイトレード』は、勝ち続けるための“思考と習慣の書”。 どちらもレベルアップに役立つ名著で、特に中級者にとっては「次の壁を超えるための最強セット」と言えます。

トレードは技術だけでもメンタルだけでも勝てません。 ぜひこの2冊を読み込み、あなたのトレード戦略に取り入れてみてください。

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