MT4とMT5の違い|どちらのFXチャートツールを使うべきか機能比較【7つの真実】

本ページはプロモーションが含まれています。

FXチャートをツールで分析する

世界中のトレーダーに愛用されている取引プラットフォーム、MetaTrader 4(MT4)。その後継版として、開発元のMetaQuotes社はMetaTrader 5(MT5)への移行を強く推奨しています。新しいMT5の方が絶対良いと思いますよね。でも実際には、今でも多くのトレーダーがMT4を使い続けています。なぜでしょうか?答えは単純な「新しいか古いか」の問題ではなく、それぞれが持つ「強み」の違いにあります。この記事では、プラットフォーム選びで見逃せない「7つの真実」をわかりやすく解説します。

MT5は「MT4の進化版」ではない|実は全くの別物

「MT5はMT4の新しいバージョンでしょ?」これ、実は大きな誤解なんです。例えるなら、ガソリン車と電気自動車の違いに近いです。どちらも車ですが、中身の仕組みは全然違います。MT4とMT5も同じで、見た目は似ていても、中身は完全に別物として作られています。

MT4はFX・CFD取引に特化して作られました。シンプルで使いやすく、FXトレードに必要な機能だけが詰まっています。一方MT5は、FXだけでなく株式や先物なども取引できるように設計されています。つまり、「使える市場の幅」が根本的に違うんです。

この設計の違いがあるため、MT4用に作られた自動売買プログラム(EA)やインジケーター(分析ツール)は、MT5では動きません。「ちょっと修正すれば使えるんじゃないの?」と思うかもしれませんが、残念ながら完全に互換性がないんです。これが、多くのトレーダーがMT5への移行をためらう最大の理由になっています。

MT5の本当の強みは「バックテストの速さと正確さ」

「MT5は速い」とよく言われますが、その真価が発揮されるのは、実はチャートを見る速さよりも、自動売買の戦略をテストする「バックテスト」という機能です。簡単に言うと、「この売買ルールで過去10年間取引していたら、いくら儲かったか(損したか)」をシミュレーションする機能です。

比較項目 MT4 MT5
処理の仕方 パソコンの力を少しだけ使う パソコンの力を全部使える
テストの速さ 遅い(数時間〜数日) 速い(数分〜数十分)、クラウド利用でさらに高速化
データの正確さ 推測で補った擬似データ 実際の市場データを使える
一度にテストできる通貨ペア 1つだけ 複数同時にテスト可能

パソコンの性能をフル活用できるMT5

MT4は、どんなに高性能なパソコンを使っても、その力の一部しか使えません。例えば、8つのコア(処理装置)があるパソコンでも、MT4は1つのコアしか使わないんです。つまり、パソコンの性能の約87%が眠ったままなんですね。

MT5は違います。8つのコアがあれば、8つ全部を同時に使えます。だから、MT4で10時間かかっていたバックテストが、MT5なら10分で終わることもあります。仕組みとしては、10年分のテストを1年ずつ8つに分けて、それぞれのコアが同時に計算するイメージです。

クラウドの力も借りられる

さらにMT5には「MQL5 Cloud Network」という機能があります。これは、世界中の他のユーザーが提供しているパソコンの計算力を、有料で借りられる仕組みです。自分のパソコンだけでなく、ネット上の何千台ものパソコンを使って計算できるので、さらに速くなります。以前は大きな投資会社しか使えなかった技術が、個人でも使えるようになったわけです。

テストの正確さが段違い

そして最も重要なのが、データの正確さです。MT4は「疑似ティック」という、推測で作ったデータを使います。これは、1分ごとの価格から「たぶんこんな動きだったんじゃないか」と補間したものです。まれに、実際の市場では起きなかったような価格の動きを想定してしまうことがあります。

MT5は「リアルティック」、つまり実際に市場で起きた価格変動のデータを使えます。これにより、「バックテストでは儲かったのに、実際にやってみたら全然ダメだった」という失敗を減らせます。特に数秒から数分で売買を繰り返すスキャルピングでは、この精度の違いが結果を大きく左右します。

古いMT4が今も人気な理由は「使える道具の多さ」

技術的にはMT5の方が優れているのに、なぜ多くのトレーダーがMT4を使い続けるのでしょうか?この疑問の答えは「使える道具の多さ」にあります。

20年分の蓄積がある

MT4は2005年にリリースされて以来、約20年間使われてきました。その間、世界中の開発者やFXトレーダーが、無数の自動売買プログラム(EA)やカスタムインジケーターを作ってきました。無料のものから有料のものまで、その数は圧倒的で数万を超えます。

しかも、これらは単に数が多いだけではありません。長年の実戦で検証され、改良を重ねられてきた「実績のある道具」なんです。「このEAは5年間使ってるけど安定して利益が出てる」みたいな信頼性があるわけです。

MT5にはこの資産が少ない

対してMT5は、まだ歴史が浅いです。技術的には優れていても、「長年使われて信頼されているツール」の数では、MT4に遠く及びません。

開発者は「ユーザーが多いプラットフォーム向けにツールを作りたい」と考えます。一方ユーザーは「ツールが豊富なプラットフォームを選びたい」と考えます。よって、一度できた差がなかなか縮まらず、今もMT4を愛用するFXトレーダーが多いのです。

特に自動売買をメインでやっているFXトレーダーにとって、長年使ってきたEAを捨てて、ゼロから新しい戦略を作り直すのは現実的ではありません。だから技術的に古くても、MT4は「実用的な選択肢」として生き残り続けているんです。

MT5には便利な機能が最初から入っている

MT5は、MT4では別途ツールを導入しないと使えなかった便利機能が、最初から標準で備わっています。追加のソフトをインストールする必要がないので、すぐに使えるのが魅力です。

圧倒的な時間短縮になる機能的なMT5

ワンクリックで全ポジション決済

MT5では、右クリックメニューから「全部のポジションを一気に決済」「利益が出てるものだけ決済」「損してるものだけ決済」といった操作が、ボタン一つでできます。さらに、「ドル円のポジションだけ全部決済」「ゴールドの待機注文を全部キャンセル」など、通貨ペアを指定した一括操作も可能です。

MT4にはないMT5の多彩な決済オプション

こういった機能は、経済指標の発表前とか急いでリスクを減らしたい時にめちゃくちゃ便利なんです。重要な指標発表の30秒前に、5つも6つもポジションを一つずつ手動で決済していたら間に合いません。MT5ならワンクリックで完了します。MT4でこれをやるには、専用のツールを入れる必要がありました。

「板情報」で注文の状況が見える

MT5には「板情報(デプス・オブ・マーケット)」という機能が標準で付いています。これは、「今この価格に、これだけの買い注文(売り注文)が入ってますよ」という情報が見られる機能です。

例えば、今150.00円で、板情報を見たら149.95円にものすごく大きな買い注文が積まれているのが見えたとします。これは「149.95円まで下がったら、大量の買いが入るから、そこが強いサポートになりそうだな」と予測できるわけです。

逆に、注文が少ない(板が薄い)価格帯では、少しの売買でも価格が大きく動きやすいので、「ここで注文したら、思ったより悪い値段で約定するかも(スリッページ)」と判断できます。特にスキャルピングや、大きなロットで取引する人にとって、これは非常に重要な情報です。

MT5ならもっと細かい注文設定ができる

MT5には、MT4にはない高度な注文方法が追加されていて、より細かい戦略を立てられます。その代表が「ストップリミット注文」です。

ストップリミット注文とは?

これは、「逆指値(ストップ)」と「指値(リミット)」を組み合わせた注文方法です。言葉だけだと分かりにくいので、具体例で説明します。

普通の逆指値注文だと、「150.00円を上抜けたら買い」という設定をすると、150.00円に到達した瞬間に成行注文が出ます。しかし、急激な上昇の場合、150.20円とか150.30円といった、予想より高い価格で買ってしまうことがあります(これをスリッページと言います)。

ストップリミット注文を使うと、こんな設定ができます。「150.00円を上抜けたら(トリガー)、その後149.80円まで押し目があったら買う(指値)」という2段階の条件を設定できます。

具体的にどう動くのか?

仕組みはこうです。まず第1段階で、価格が150.00円に到達したかをチェックします。到達したら、第2段階として「149.80円の買い指値注文」が有効になります。その後、価格が149.80円まで下がってきたら、そこで買い注文が執行されます。

これにより、「ブレイクアウト(抜けた)は確認したけど、高値掴みは避けたい。ちょっと押し目を待って、有利な価格で買いたい」という戦略が実現できます。ただし注意点として、押し目がなくそのまま上がり続けた場合は、注文が執行されずに取引チャンスを逃すことになります。

MT4のツールはMT5で使えない|その技術的な理由

「MT4のEAをMT5でも使いたい」と思っても、残念ながらそれはできません。なぜなら、プログラムの作り方が根本的に違うからです。

MT4とMT5には互換性の壁がある

プログラミングの考え方が違う

MT4で使われるプログラム言語(MQL4)は、「手続き型」という比較的シンプルな書き方をします。これは、料理のレシピのように「まずAをして、次にBをして、最後にCをする」と順番に処理を書いていく方法です。初心者でも理解しやすいのが特徴です。

一方、MT5で使われるプログラム言語(MQL5)は、「オブジェクト指向」という、より複雑で高度な書き方をします。これは、LEGOブロックのように「部品」を作っておいて、それらを組み合わせて全体を作る方法です。大規模で複雑なプログラムを作りやすいのですが、学習コストは高くなります。

自動変換ツールがうまくいかない理由

プログラムに互換性を持たせたい場合、自動変換ツールという考えもありますが、正直あまり信頼できないんです。

なぜかというと、単に言葉を置き換えるだけでは、MT5の持つ高度な機能(複数の処理を同時に実行する機能など)を活かせないからです。日本語の小説を英語に翻訳する時を想像してください。単語を一つずつ置き換えただけでは、不自然な英文になりますよね。文化的な背景や言語の構造を理解して、英語らしく書き直す必要があります。

プログラムも同じで、本当にMT5の性能を引き出すには、熟練したプログラマーが「MT5用に再設計」する必要があります。優秀なMT4のEAをMT5で使いたい場合、実質的にゼロから作り直しになることが多いんです。

結論|「新しいか古いか」より「あなたに合うのはどっち?」

ここまで見てきたように、MT4とMT5の選択は「どっちが良いか」ではなく、「あなたの取引スタイルに合うのはどっちか」という問題です。それぞれに向いている人をまとめます。

あなたはどっち?MT4かMT5

MT4が向いている人

  • 既存のEAやインジケーターを使って自動売買したい人
    長年使われてきた実績あるツールがたくさんあります。この資産は何物にも代えがたいです。自分で一から開発しなくても、優秀なEAを購入して使えるのは大きなメリットです。
  • FX取引だけをシンプルにやりたい初心者トレーダー
    MT4の画面は分かりやすく、FXに必要な機能だけが揃っています。余計な機能がないので、トレード初心者でも混乱せずに学習できます。
  • 古いパソコンや安いVPS(サーバー)で運用したい人
    MT4は動作が軽いので、スペックが低いパソコンでもサクサク動きます。月額数百円の格安VPSでも、複数のEAを同時に動かせます。

MT5が向いている人

  • 裁量トレード(自分で判断して売買)をメインにする人、特にスキャルパーやデイトレーダー
    一括決済機能や板情報など、瞬時の判断をサポートする機能が充実しています。短期トレードでは、こうした機能が勝敗を分けることもあります。
  • FXだけでなく、株や先物なども一つの画面で取引したい人
    MT5は最初から複数の市場に対応して作られています。異なる商品の相関関係を分析したり、分散投資を一つの画面で管理できます。
  • 自分でプログラムを組んで、高度な自動売買を開発したい人
    強力なバックテスト機能と、複雑な戦略を表現できるMQL5言語が使えます。機械学習を使った戦略など、最先端のアルゴリズムトレードに挑戦するならMT5一択です。

まとめ

MT4とMT5、どちらが「優れているか」ではなく、あなたの目的に「合っているか」で選びましょう。

  • MT4とMT5は「バージョン違い」ではなく、設計思想が違う別のソフト
  • MT5のバックテスト機能は、パソコンの性能をフル活用できて圧倒的に速く正確
  • MT4の強みは20年かけて蓄積された、膨大で実績あるEAとインジケーター
  • MT5には一括決済や板情報など、プロ向け機能が最初から入っている
  • ストップリミット注文など、MT5の細かい注文設定は戦略の幅を広げる
  • MQL4とMQL5はプログラムの作り方が根本的に違うため、互換性はゼロ
  • 自動売買メインならMT4、裁量トレードや自己開発ならMT5が有利

MT4は20年の歴史で育った「実績と道具の豊富さ」が武器で、MT5は「最新技術と高機能」が武器です。あなたの取引スタイルは、実績ある道具を活かしたいタイプですか?それとも、最新機能を使いこなしたいタイプですか?

免責事項

本記事は情報提供を目的としたものであり、投資助言や勧誘を目的としたものではありません。FX取引にはリスクが伴い、投資元本を割り込む可能性があります。取引を行う際は、ご自身の判断と責任において行ってください。本記事の内容に基づいて生じたいかなる損害についても、当サイトは一切の責任を負いかねます。